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いわゆる「気象病」について

今年は梅雨が長いですね。関東はもうしばらく続きそうです。

 

さて、当院のインスタグラムでも投稿しましたが、天気が悪いと体調も悪くなる方はいませんか?「気象病」や「低気圧不調」なんて呼ばれたりすることもあるように、天候不良と体調不良には関係性があります。

 

今回はこのことについて説明していきます。便宜上「気象病」と置き換えて説明していきます。

 

まず、天気が変わるときに変化するものと言えば、"気圧"ですね。この気圧を感知するセンサーが耳の内耳にあることが分かっています。何らかの原因で耳周りの血流が悪いと気圧の変化をうまく感知できず、気象病の原因になってしまうことが考えられます。今年はマスク着用の影響で耳にかかる負担は大きく、より血流低下を招いてしまうことが示唆されます。

 

そして、内耳で感知された気圧の情報は脳に伝わり、脳から自律神経に対して体のバランスを保つために指令が渡ります。ストレスなどによって自律神経の切り替えがうまくいかない場合も気象病の原因となってしまいます。

では、どのように対策をしていけばいいのでしょうか?

 

まず、内耳の観点から考えてみましょう。耳の血流低下が1つの原因と考えられるため、耳の血流を促すようなマッサージをしてあげると良いでしょう。

 

方法としては、耳たぶを軽く引っ張りながら回すようにしてあげると良いですよ。普段、このようなことはしないと思いますが、行ってみると結構気持ち良いはずです。そのぐらい耳には負担が生じていますよ。1日1回で構わないので行ってみてくださいね。

 

ツボとしては「聴宮」というツボがおすすめですよ。特に耳鳴りやめまいを生じる方におすすめです。

 

 

次に自律神経の観点から考えていきましょう。自律神経を整える方法には以下のものがあります。

 

〇規則正しい生活をする

朝起きて、日中に活動をして、夜に寝る。

ついつい朝寝坊をしてしまったり、日中ダラダラしてしまったり、夜更かしをしてしまったりしていませんか?

それらの積み重ねが体内時計を狂わせ、自律神経の乱れを招いてしまいます。お仕事柄、難しい方もいるかと思いますが規則正しい生活を心がけましょう。

〇バランスの取れた食事

バランスの取れた食事を取ることで腸内環境が整います。腸と自律神経には関係があり、腸内環境が整うと自律神経のバランスも保たれやすくなります。なるべく偏りなく栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。

〇適度な運動

適度な運動にはリラックス効果があり、自律神経のバランスを整えてくれます。運動をした後、「気持ち良かった」「すっきりした」なんていう経験は誰もがあると思います。散歩等で構わないので運動を行っていきましょう。

〇深呼吸

深呼吸を行うことで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌されることがわかっています。イライラしている時や不安を感じている時、やる気が出ない時などは深呼吸をしてみましょう。

〇リラックス方法を探す

イライラや不安が多く自律神経のバランスが乱れてしまう場合、ご自身が最もリラックスできる方法を探すのも大事なことです。運動、お風呂、アロマ、カラオケ、音楽や映画鑑賞など何でも良いのでリラックス方法を探してみましょう。

 

そして、ツボとしては「内関」がおすすめです。気持ちを落ち着かせてくれる効果のあるツボです。

今年は新型コロナウイルスによるストレス、マスク着用、そして長引く異常気象と、残念ながら気象病を生じやすい条件が揃ってしまっています。

 

以上のことを参考にしてこの時期を乗り越えてくださいね。