今年の夏は異常な暑さが続いていますね。皆様、体調の方はいかがでしょうか?
今回は当院のインスタグラムで投稿した夏養生についてまとめていきます。
夏は1年の中で最も"陽"の気が盛んになります。そして、五臓の"心"を損傷しやすく、熱により体の水分が失われ、それに伴った体調不良を呈しやすくなります。
生じやすい体の症状としては
〇のどの渇き
〇体のほてり
〇体の疲れ
〇不眠
〇息苦しさ、胸苦しさ
などがあげられます。
夏に生じやすい不調の予防や対策として、おすすめのツボ・薬膳、日常生活上での注意点などをお伝えしていきます。
まず、おすすめのツボを2つ。
〇後渓
小指の近くにあるツボです。ほてった体の熱を冷ましてくれる作用があります。また、肩こり・首こり、不眠の際にも使われるツボです。
〇合谷
有名なツボですね。万能ツボです。疲れを取り、体を元気にしてくれます。胃腸の調子を整えてくれたり、頭痛の際にも効果を発揮してくれます。
2つとも手にあるツボのため、ちょっとした隙間時間に気持ちの良い範囲で押してあげてみてくださいね。
次におすすめの食材の薬膳作用についてです。
〇セロリ
体の熱感を取ってくれます。眼の充血にも効果的です。
〇スイカ
体の熱を冷まし、水分で潤してくれます。体の水分が足りず、のどの渇きや痛みがあるときに効果的です。
〇カニ
カニは寒性の性質があり、体の熱を取ってくれます。骨や筋の損傷、慢性の皮膚病にも効果を発揮すると言われています。
以上の3つを紹介しましたが、他にもおすすめは瓜(ウリ)科の食材です。西瓜(スイカ)、胡瓜(キュウリ)、冬瓜(トウガン)、苦瓜(ゴーヤ)など、瓜科の食材は体の熱を冷まし水分で潤してくれます。夏によく見られる食材でもありますね。
また、夏のお食事で気を付けたいのが水分の取り方です。
夏は水分を多めに取った方が良いのですが、水ばかり摂取していると体のナトリウム濃度が低下し電解質のバランスが崩れ、だるさ、吐き気、めまいなどを引き起こします。最悪の場合、死に至ってしまうこともあります。水中毒と呼ばれるものです。
ナトリウムとは塩分のことです。夏は特に汗をかくことで塩分が失われやすいですね。塩分が失われた上に水を大量に摂取すると、体の中の塩分が薄まり、ナトリウム濃度が低下してしまいます。これにより体調を崩してしまうのです。
対策としては塩分を摂取することになりますが、飲むものを水だけでなくスポーツドリンクも取り入れるようにすると良いでしょう。スポーツドリンクはナトリウムを始め、様々なミネラルが入っており、体の電解質バランスを保ってくれます。夏の汗をかく時期は特におすすめです。
最後に夏の日常生活で気を付けていただきたいことを説明していきます。
〇温度調節
冷房を使いましょう。実際、熱中症で亡くなられている方の多くは冷房を使用されていない方です。
職場や家庭で周りの方と温度が合わず、寒く感じる方は羽織ものを用意したり、冷房に直に当たらないなどの工夫をしていきましょう。
外出する際は通気性の良い服や帽子をうまく活用すると良いでしょう。
〇紫外線対策
ある程度の日光浴は骨を強くしたり、自律神経の調整をしてくれるため必要です。
しかし、過度に紫外線を浴びるとシミやシワの原因になったり、癌の原因になることもあります。
帽子、日傘、日焼け止め、サングラスを活用していきましょう。
〇睡眠対策
夏は熱が増すことで不眠を引き起こしやすい時期です。寝る前は静かにして熱を増やさないようにしましょう。寝室の温度が高くならないようにすることも大切ですね。
ただ、夏は日照時間が長く、"陽"の気が最も盛んな時期であることから活動的になることが望ましい季節です。寝過ぎは体の不調を招く原因にもなるため、寝過ぎないことも大切です。
参考になりましたか?
厳しい暑さももう少し。体調管理には十分気を付け、日々を過ごしていきましょう。