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不眠養生

当院のインスタグラムで投稿した不眠シリーズ。

 

日本人の5人に1人は悩んでいるようで…。当院でもよく相談を受けます。

 

睡眠のメカニズムや不眠対応策について、こちらのブログにまとめていきます。不眠、睡眠障害でお困りの方、ぜひ参考にしてみてください。

睡眠のメカニズム

まずは、睡眠のメカニズムについて確認していきましょう。

 

人が眠っている状態には、ノンレム睡眠とレム睡眠の2つの状態があります。

 

ノンレム睡眠は入眠直後に訪れ、脳がしっかり休息している状態です。熟睡状態です。この状態で起きると、頭がスッキリしておらず、いわゆる寝起きが悪い状態になります。

 

レム睡眠はノンレム睡眠の後に訪れ、身体は休息していますが、脳が覚醒している状態です。夢を見たり、金縛りにあうのはこのレム睡眠状態の時です。

 

ノンレム睡眠とレム睡眠の時間の割合は成人で4:1程度であり、90分間周期で繰り返しています。

 

目覚めをスッキリさせるためには寝た時間の90分の倍数の時間で起きるようにすると、レム睡眠の時期に当たるため良いと言われていますよ。寝起きの悪い方、試してみてくださいね。

 

夢をよく見て熟睡できなくて困っているような方はレム睡眠の割合が多いと考えられます。レム睡眠は前述した通り、脳が覚醒している状態であり、考え事やストレスが多い人になりやすい傾向があります。

 

次に「メラトニン」という睡眠に関与するホルモンについて説明します。

 

メラトニンは体内時計に働きかけ覚醒と睡眠を切り替えてくれ、自然な睡眠を催してくれるホルモンです。

 

目覚めてから14~16時間後に体内時計からの指令で分泌され、眠気を催します。メラトニンは光量で分泌が調整される面もあり、暗所でより分泌されます。

 

また、加齢とともに分泌量が低下し、高齢者で不眠で悩んでいる方が多いのは、このメラトニンの分泌量が低下していることも原因の1つと考えられます。

 

睡眠のメカニズムについて何となくわかっていただけたでしょうか?これらのことを踏まえ、不眠の対応策について説明していきます。

不眠対応策

不眠対応策として、ツボ、薬膳、日常生活の3つの観点から説明していきます。

 

まず、不眠対応策としておすすめのツボを紹介します。

 

失眠:足の裏で踵のど真ん中

失われた眠りを取り戻すという意味があります。お灸で温めてあげると良いでしょう。お灸がない方は足を温めてあげると良いですよ。

 

安眠:耳の後ろにある突起の後方

その名の通り、安眠が期待できるツボです。このツボは気持ちの良い範囲で押してあげるか、置き鍼をすると良いでしょう。

 

神門:手のひら側の手首のシワ上で小指側

不眠でお困りの方で多いのが、考え事や気になる事があって眠れないことです。この神門は心を落ち着かせてくれる働きがあります。このツボはお灸をしてあげると良いでしょう。

次に不眠対応策として薬膳作用からみたおすすめの食材をお伝えします。

 

〇牡蠣

牡蠣には鎮驚安神作用があり、精神を安定させて興奮状態をおさめてくれます。いろいろ考え事をしたり、緊張して寝れないなどと言った際におすすめです。

 

〇鴨肉

鴨肉には滋陰養胃作用があり、陰液を滋養し胃を養ってくれます。火照って眠りづらい方におすすめです。

 

〇カリフラワー

カリフラワーには補脾和胃作用があり、脾気を補い胃の働きを調和させてくれます。寝ても疲れが取れにくい、だるいと言った方におすすめです。

最後に不眠対応策として日常生活上で気を付けて頂きたいことについて説明します。

 

〇入浴は就寝時間の1時間前

人が眠くなるメカニズムとして、入浴等で一度体温が上がり、その後下がるタイミングで眠くなることがわかっています。体温が上がってから下がるまでの時間が1時間~1時間半と言われているため、就寝時間の1時間前に入浴を済ませると入眠がスムーズになります。

 

〇就寝前のテレビ、スマホを控える

ついついやってしまう方も多いのではないでしょうか?寝る前にテレビ、スマホのライトや刺激が入ることで興奮状態になり、眠りづらくなってしまいます。

 

〇リラックスタイムを作る

いろいろ考え事をしてしまったり、不安になってしまったりすることで眠れない場合は、ご自身なりのリラックス方法を見つけ、リラックスタイムを設けるようにすると良いでしょう。

 

〇日中に身体を動かす

子供のように1日動き回っていると体が疲れ、その疲労を回復するために自然と夜は眠くなります。日中の運動により、ある程度身体に負荷を与えることも大切です。

参考になったでしょうか?不眠、睡眠障害でお困りの方は、実践してみてくださいね。

 

不眠、睡眠障害でお困りの方の役に立てば幸いです。